この記事の計画を立てた翌日、2019/12/20に、早速Haiku stairsへ登ってくる運びとなりました。笑
厳密には、モアナルアバレーから登り、モアナルアバレーに戻ってくる長距離ルートを選択したので、天国への階段は登ったのではなく、見てきたことになります。
このルートは多くの記事ではあまりおすすめされていないように感じますが、結論このルートは最高のルートでした。
たまたま帰りに一緒になったガイドさんの話でも「安全で、素晴らしい眺めが続くオススメのトレイル」とのことでした。
実際にどんな感じだったのか、体験記を書いていきます。
Haiku stairsとは
詳しくは、こちらの記事でまとめています。
要約すると、
- カネオヘから始まる3922段の階段
- 戦時中に山頂にラジオアンテナを建設するために作られた
- もちろん、上からの眺めは絶景
- 1987年に閉鎖されてからずっと「立ち入り禁止」で、階段を登ることは違法
- 違法でも登る人が後を絶えず、2018年に警備が手厚く、罰則も厳しくなった
- 山脈の反対側(モアナルア)から周り、階段を見下ろすことは違法ではない
今回私が往復したのは、合法ルートである赤いルートです。
青いルートが、カネオヘから始まるハイク・ステアーズ(天国への階段)です。
(内話)なぜ早速Haiku stairsへ行くこととなったのか
まずは、特大2.5Lの特大水筒が届きました。
早速この水筒を持って、娘と「カエナポイント 」へ行こうと考えました。
前日にパイナップルをタッパに詰めて、チキンライスを作りタッパに詰めました。
当日朝4時に起きて、さらにおにぎりを3つ、氷を30個使い水筒も用意しました。
しかし娘の体調が悪く37.4の熱があったので、娘は家で安静にしておくことにしました。
せっかく用意した大量の食料、せっかく4時に起きた、ということで、
娘と一緒に行けるかはわからない難易度のHaiku stairsを私1人で見に行くことにしました。
トレイル入り口まで
いつも通り、トレイル入り口まではザ・バスを利用します。
モアナルアバレートレイル入り口へのザ・バス(16番)は朝5時代と6時代に3本、夕方に2本だけ走っています。
朝5時に出発し、バスを乗り継ぎ、6時にトレイル入り口へ到着しました。
早くつきすぎました、、、
以下の理由で7時に到着するのがベストだと思います。
- 日の出後でないと、暗すぎる
- 駐車場が開くのが7時
日の出が7時だったので、うっすら明るくなり出す6時40分に、私はトレイルを開始しました。
6:40時点ではうっすら明るくなり出していますが、カメラには何も映らないほど暗いです。
トレイル開始 モアナルアバレートレイル
始めは、多くの観光客が訪れる「モアナルアバレートレイル」を1時間ほど歩きます。
モアナルアバレートレイルは、とても歩きやすい傾斜もない道で、観光客やおばあちゃんが散歩しています。
ここはうっすらとでも明るければ、ヘッドライトなしでも歩けます。
静寂の中、風の音、虫や鳥の鳴き声が響いています。
ナイトトレイルならではの少し怖い感じがまた楽しいです。
6:53にはこのくらい明るくなっています。
そして7時にはすっかり明るくなりました。
「ぬかるみ」をあなどるべからず
30分ほど歩くと、ぬかるみが登場します。
想像以上のぬかるみでした、、、
たしかに事前に調べた時、「ぬかるみがあって大変」と書かれていましたが、ぬかるみなんて大したことないと気にしませんでした。
しかし、これは大変だ、、、
ぬかるみではなく沼ではないでしょうか、、、
左に迂回路がありましたが、迂回しても靴は泥まみれになりました。
後半になればなるほど避けられないぬかるみがでてくるので、この時点で気にせずびちゃびちゃ歩いてしまってもよいと思います。
小川
1時間ほど歩くと、小川が出てきます。
行きは濡れないようにと石の上をそっと歩いていても、帰りはこの川で泥だらけの足をゴシゴシ洗うことになります。笑
靴が壊れる、、、
トレイル開始1時間にして、私の靴は壊れました。
前回「カヘキリリッジ」へ挑んだ時に壊れたので、洗ってコンタクトセメント(アロンアルファのような接着剤)でくっつけていたんですが、、、ダメでした。
しばらく歩くと、パタパタする靴底が邪魔すぎるので取っちゃいました。
この靴底は帰りに回収しました。
ちゃんとしたトレイルシューズがあと2,3週間で日本から届くので、今日は引き返そうかと悩みましたが、薄い靴底が残っていて歩けそうなので、継続します。
ただでさえ滑る濡れた道がスケートリンク並になりました。
転倒と、トゲの枝を踏まないようにだけ気をつけて進んでいきました。
幸いにもこのトレイルロードにトゲの枝はありませんでした。
以前マカプウのピルボックス前でサンダルを貫通してきた極太のトゲがありましたからね、、、
あれを踏んだら終わりです。
ちなみに頂上近くで左足も同じく、底が取れました、、、
5年以上履いているトレイル用ではないランニングシューズですから仕方ありません。
天国への階段へ続く「クラナアハネ・トレイル」開始
本格的なトレイルっぽくなってくるのはここからです!
序盤 急勾配を登る
モアナルアバレートレイルを1時間歩くと、クラナアハネ・トレイルの入り口を示す看板があります。
州の管理する合法トレイルである証です。
この看板のある方(左)へ進みます。
すぐに大きな石が川のように連なっている道が現れますが、そこは無視してトレイルロードを進みます。
すると、またすぐにトレイルロードが左右に分岐しますが、そこは右に進みます。
私はこの辺りを何も知らないでも、google mapを見ながら自分の向いている方角を確認して、1人で正しい道を進んでいたので、カネオヘ側に進めそうな道を進めば問題ないかと思います。
(尾根へ登るまで電波ははいりませんでしたが、自分の向いている方角だけはgoogle mapで確認できます。)
ここ以降はもう分岐はないので、迷うことはありません。
クラナアハネ・トレイルは、赤土の急勾配からスタートします。
ぬかるみは相変わらず続いています。
ぬかるみを避けようとして、木や道の端を歩いても良いですが、
滑って転んだり、落下するリスクが上がるので、ぬかるみを気にしない方が安全だと思います。
急勾配を登ること45分であたりが開け、尾根道に到着しました!
奥に見える住宅地からスタートしたので、すでにかなりの距離を歩いてきたことがわかります。
ここおにぎりを食べて休憩していると、ガイドさん1人とブラジル人夫婦の3人組がやってきました。
「また頂上で会おう」と気合いの入った挨拶をしてもらい、私は1人でまた先に進みました。
中盤 尾根道
ここからは尾根道を歩きます。
何箇所か岩壁や、補助ロープつきの急勾配が登場します。
ここから続く尾根道はを歩き続けること2時間ほどでゴールです。
では、尾根道を進んでいきましょう!
少し進むと、先ほどの3人組が見下ろせてしまうほど、尾根は上り坂です。
この時、逆側から私のことも撮ってくれていました。笑
白いので私は目立ちます。写真で見るとそうでもないかもしれませんが、急斜面でした。
このトレイルに娘と一緒に来れる日は何年か先になりそうです。
目指すゴールは雲の先で、まだ見えていません。
時々振り返ると、振り返るたびに見える真珠湾のサイズが大きくなります。
自分の高度が上がってるからですね。
歩いてきた道がどんどん壮大になっていくので、達成感が刺激されます。
岩場はこんな感じです。
滑るので気をつけましょう。
岸壁よりも、このような泥の坂の方が滑って怖いです。
私は靴底がないのでスケートリンクのように滑る靴に思わず笑ってしまいました。
後からわかったのですが、ブラジル人夫婦はトレイル用のしっかりとした靴を履いていましたが、それでも滑りまくっていました。
尾根を歩くこと1時間ちょっとでカネオヘ側の海が見えてきます!
この日は特に風が強かったこともありますが、尾根を通る風は暴力的でした。
手でどつかれたような力を受けて体がよれます。
転ばないように気をつけましょう。
ゴールまであと少し、振り返れば真珠湾が一望できます。
後半は急斜面が続きます。
終わりそうで全然終わらないトレイルです、、、
このあたりはいつも雲の中にあるからなのでしょうか、、、
植物にコケと藻が生えています。
帰りにガイドさんはこれで手の泥を拭き取っていました。
スポンジみたいで綺麗になるらしいです。
そして尾根道をハイペースで歩くこと1時間45分、ついにカネオヘ側がみえました!
カネオヘの町が見えたここが、標高的にはここが一番高いポイントなようです。
大きな緑の部分がホオマルヒアボタニカルガーデンです!あの池が魚釣りができる池ですね。
ラジオアンテナがようやく見えましたが、今いる地点より低いです。
こんな尾根道でも「ぬかるみ」はあるので、靴はもうチョコフォンデュ状態、、、笑
終盤 ラジオアンテナまでの尾根道
最後は、ぬかるみが一番ひどいです。
さらに下りなので、滑りまくりながら進んでいきました。
風も強く、雲の中で視界も悪く、試練です。
距離は近いので、10分ほど歩けばラジオアンテナに到着します。
ラジオアンテナ Haiku Stairsへ到着!
トレイルスタートからちょうど3時間で、ラジオアンテナへ到着しました!
10分後くらいに先ほどのブラジル人夫婦とガイドさんの3人組も到着しました。
外は雲に覆われており、強風が凄まじいので、このアンテナのついた建物の中で晴れ間を待ちます。
ラジオアンテナに登ってみましたが、強風すぎて立っているのが怖いです。
下の倍くらいの強風で目を開けているのがしんどいです。
水たまりもご覧の通りで、風の凄まじさがわかります。
この日はとくに風の強い日らしいです。
外はこんな感じです。
晴れ間を待っている間は動いていないので、寒かったです。
アンテナのついた建物の中はこんな感じで汚いです。
皆で軽食を食べながら喋って晴れ間を待ちます。
天国への階段(Stairs to heaven)
曇りでも神秘的
外に出て下をみてみても、ご覧の通りです。
何も見えないことで、本当に天国にきたかのような神秘的な白さです。
(その場にいるときは実際は、強風であまり天国というよりは地獄でした、、、)
ガイドさんに真っ白な世界でアンテナと一緒に記念撮影もしてもらいました。
晴れていれば圧巻の絶景
待つこと30分、ついに晴れ間が訪れました!
これがみたかった光景です!
本当は一歩も階段を踏んではいけないのですが、少しだけ降りちゃいました。
急な階段を登るブラジル人夫婦が登るシーンをガイドさんが撮影しています。
カネオヘ湾のサンドバーがくっきり水色になっていて綺麗です!
残念ながら向かって左手はずっと曇っていました。泣
違法トレイルHaiku stairsを登ってきたローカルもたくさんいた
私が頂上についた時、若い女子3人組と、若い男性2人組の2組がいました。
どちらも違法トレイルのハイク・ステアーズを登ってきたとのことです。
私がモアナルア側から歩いてきたことを驚いていました。
警察はいないのか、と尋ねてみると、
「いるけれど、走って逃げてきた」とのことです。笑
堂々としてますね、、、
皆、私が到着してすぐに、また階段を降りていきました、、、
ガイドさん曰く、警察に見張られていない道はあるとのことで、その道の説明を聞きましたが、実際にみたことのない道なのでいまいちわかりませんでした。
再びモアナルアへ下山
下山は私もガイドさんとブラジル人夫婦にご一緒させてもらうことになりました。
ペースはゆっくりで少し寄り道したこともあり、モアナルアバレートレイルの入り口へ戻るまで、4時間弱かかりました。
天国の階段にて、晴れ間を拝むこともできたところで、下山を開始します。
下山を始めると、再び曇ってきました。
真っ白な世界の中、強風に殴られながら進みます。
私1人が景色の写真を撮るだけだとわかりづらかった風の強さですが、この夫婦の歩く姿を見ればなんとなく伝わるのではないでしょうか。
妻が落ちないように夫がリュックを掴んで、2人とも中腰で歩いています。
ラジオアンテナがだいぶ遠くになったころには、全体的に晴れている気がします、、、
自分たちの標高が下がったから視界がよくなっただけかもしれませんが。
眺めが良い場所で記念撮影もしながら、ゆっくりと進んでいきます。
人が歩いている方が、良い写真です。
あとで夫婦に撮影した写真を送ったらとても喜んでもらえました!
2人とも頑張っています。
この夫婦、なんと50代だそうです、、、
信じられません。
尾根道が終わったあたりで、ムカデがいました。
でかい、、、
ハワイでムカデをみたのは初めてです。
グアバの果実
尾根からモアナルアバレーへ下山するあたりで、たくさんのグアバの実がなっていました。
ガイドさんが登って取ってくれました。
道中5本くらいのグアバの木からひとり10個ずつくらいの果実をとって食べました。
グアバのジュースは日本でもよく売られていますが、果実を食べたのは初めてでした。
皮もタネもそのまま食べられます。
この綺麗なグアバを含めて5個くらいは家にお土産として持ち帰りました。
妻と娘も初めてのグアバの果実でしたが、美味しかったようでよかったです!
グアバは緑のものから、黄色く柔らかく熟したものまで様々実っていました。
私は熟した甘いものが好きでしたが、ブラジル人夫婦は緑色の酸っぱいものが好きだそうです。
ガイドさんは8月が旬で、そこら中に実がなっていると言っていました。
ハワイ島の山へ入れば、オアフ島とは比較にならないほど大きな果物がたくさんあり、その果物を食べて生きていけると言っていました。
ハワイ島のトレイルも行ってみたいですね。
小川で足を洗濯
グアバを食べながら楽しく下山していると、行きは濡れないように慎重にわたった小川に帰ってきました。
帰りは皆、靴ごと足を川につっこんで、こびりついて鱗のようになった泥を落とします。
ここまでくればあとは平坦なモアナルアバレートレイルの道を1時間歩くだけです!
ここら辺で、行きに取れた私の靴底は帰りにピックアップしました。
「この靴底、君のだったの!笑」
と盛り上がりました、、、笑
神秘的なモアナルアバレートレイル
行きは暗闇で見えなかった小川や橋が、帰りはとても美しかったです。
なぜ青くなるのかわかりませんが、光があたった部分が美しい青色です。
ここまでくると、モアナルアバレートレイルを楽しんでいる多くの年配の方や観光客とすれ違います。
間も無く、トレイル入り口に戻ってこれました!
6:40にスタートしたトレイル入り口に戻ってきたのは14:40でした。
ちょうど8時間の長旅でした、、、!
帰りはここからバス停までさらに30分歩き続けました。
足が震える中、30分歩くのはしんどかったです。
この日の夜は、ワイキキにある「Arnold’s」というTiki Barでの集まりに呼んでもらいました!
絶景もみられて、お金も払っていないのにガイドさんに色々教えてもらい、楽しく下山できてTiki Barにも招待してもらえて、最高な1日でした!